胡椒の利いたラーメンを食べるために、わたしたちができること。
2ヶ月ほどのあいだ手伝っている仕事があって、今日の仕事は隣町、ということで4時間前くらいに街に行ってぶらぶらすることにした。
その街は水が綺麗なことで有名な街だ。自噴地も市内に数カ所ある。そのうちの1つが市民センターみたいなところの横にあるので、そこに行ってしばらく水を飲んだり、看板に書いてある注意書きを読んだりなどした。水が美味く、また豊富なのは素晴らしいことである。
それからご飯を食いに行った。ラーメン・チャーハンセットが500円の店に行った。学生さんを大事にしている様子で、学割は20円引き、水はセルフ、タバコは入り口のベンチで、等々。ラーメンもチャーハンも胡椒乗り良好。食べ終わってお勘定をする前に、カウンターの1段高くなっているところに食器を置くとの指示。従ってお勘定。美味く安く、そしてそこの文化があるというのは良い店だ。学生のころよく通った店を思い出しながら、その街で仕事があるときは、ここに来ようと思った。
それからうろうろ。ぶらぶら。ブックオフがあったので、立ち寄り、迷った末に行動科学マネジメント研究所所長が書いた『すごい「実行力」』とズーニー氏の『なぜあなたの話は通じないのか』を購入。両方ともになんとなく買いづらいタイトル。岡野氏の『陰陽師外伝』みたいなのと、『ココ・シャネルの生き方』みたいなのは保留。『アセンション時代の教科書』みたいな本は立ち読みで充分。
19時からの仕事でそのとき17時。しばらくあるな、と手帳を見るとその街ではなくてホームタウンでの仕事だというのが判明して、ホームタウンに戻った。全体的に満足の行く勘違いであった。
仕事を終え、帰宅して、『すごい「実行力」』読了。
読みやすい中に発見の多い良書。特に行動に焦点を当てるということについて、繰り返し実例をもって説明してくれてある。
「行動にフォーカスする。」
この単純なテーゼが残念ながら世に理解されていないことは、放置された目標の多さを見ればわかるだろうと思う。(自分にも当てはまる話だ。)
Q.目標を達成するためにはどうすればいいか。
A.「目標を達成するような行動をする。」
とてもシンプルなこの事実が見えなくなることがある。
求める道の途上で変な知恵に引かれて見失うことがある。
そういうとき、こういうあっけらかんとしたところに立ち返ることは、道行に溜まった種々様々な垢を洗い流す作業に近い。
禅太郎氏の『すごいやり方』と装丁がよく似ているのが若干気になりつつも、良い本であった。
実行力とはなんだろうか。
冒頭あたりの比喩が面白かった。すなわち、
ご飯を食べるとき、人は食べたいと欲して、食べて、完食する。
(欲して、実行して、結果を出す。)
ご飯を食べる実行力はみんなもっている。ご飯を食べるように、仕事をするような人、すなわちそれを実行することを欲して実行するような人がいるなら、その人は相当実行力があると言えるんじゃないか。
このイメージは面白いと思う。
それからそのための動機づけ条件等のメカニズム的説明、それから具体的な事例。
目標と行動の違い。不足行動と過剰行動。可視化の仕方。継続のためのTIPS。
等々と話が続く。
目的と行動の違いというのも目からウロコのお話で、ちょっとまとめると以下のようになる。
人は動機づけ条件(「〇〇したい」)にしたがって行動する。
「能率を上げたい」という人がいるとする。
能率を上げることは行動ではないので行動に変換する必要がある。
これを行動に変換すると「無駄を探す」になる。
こうして初めて「行動を扱う」ことができるようになる。
「能率を上げる」というのは目的とか目標みたいなもので、行動ではない、というのは、とてもわかったつもりになりやすい話で、そりゃそうやろな、と思って流しそうになった。
それでも、なんか変な感触があったので、読みなおしてハッとする。自分の思い込みやわかったつもり、あるある。
それから自分の行動リストをサッと見直しただけでも「あ、これ目的やんね」というものがいくつかあって、その項目たちはリストにずっと居座る常連さんばかりだったりした。
そういうのが「行動の名前」へと変換されただけでも甲斐のある読書。
そう、間違ってはいけない、それらはまだ行動ではない。
目的の名前から行動の名前へと変わっただけだ。
たまにはこういう本も面白い。
明日は早めに起きる。